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2026.01.24

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例とは?

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例とは?

 

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例とは?

― 相続不動産の売却で税金を抑えるために知っておきたいポイント ―

相続した不動産や土地を売却した際、
「売却益が思ったより少ない」「税金が高くて驚いた」
というご相談は非常に多く寄せられます。

その原因の一つが、取得費(しゅとくひ)の扱いです。
今回は、相続財産を譲渡した場合に使える
取得費の特例
について、分かりやすく解説します。


相続不動産を売却するとかかる税金とは?

相続により取得した不動産を売却した場合、
利益が出ると**譲渡所得税(所得税・住民税)**が課税されます。

譲渡所得の基本計算式


 

譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)

この中で、税額に大きく影響するのが取得費です。


取得費とは何か?

取得費とは、その不動産を購入したときにかかった費用のことをいいます。

取得費に含まれる主な費用

  • 土地・建物の購入代金

  • 仲介手数料

  • 登記費用

  • 不動産取得税

  • 測量費 など

相続の場合、
被相続人(亡くなった方)が購入したときの取得費を引き継ぐのが原則です。


相続財産ならではの取得費の問題点

相続不動産では、次のようなケースがよくあります。

よくあるお悩み

  • 売買契約書が残っていない

  • 何十年も前の購入で金額が分からない

  • 取得費を証明できる資料がない

この場合、税務上は
**売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」**が適用されます。

➡ 取得費が低くなり、
➡ 課税される金額が大きくなる可能性があります。


相続財産を譲渡した場合の「取得費の特例」

ここで重要なのが、
相続税を支払っている方が使える特例です。


相続税を取得費に加算できる特例とは?

正式には
**「相続税の取得費加算の特例」**といいます。

特例のポイント

相続により取得した財産を一定期間内に売却した場合、
支払った相続税の一部を取得費に加算できる制度です。

この特例を使うと…

  • 取得費が増える

  • 譲渡所得が減る

  • 結果として税金が軽減される

という大きなメリットがあります。


特例が適用される主な条件

以下の条件をすべて満たす必要があります。

適用条件

  • 相続または遺贈で財産を取得していること

  • 相続税を実際に納付していること

  • 相続開始から3年10か月以内に売却していること

  • 売却した不動産が相続税の課税対象であること

※ 相続税がかかっていない場合は、この特例は利用できません。


取得費に加算できる相続税額の考え方

取得費に加算できる相続税は、
売却した不動産に対応する按分計算で求めます。


 

売却財産に対応する相続税額 = 相続税額 ×(売却不動産の相続税評価額 ÷ 相続財産の合計評価額)

計算が複雑なため、
税理士・不動産会社と連携した確認が重要です。


この特例を検討したほうがよい方

  • 相続税を支払っている

  • 相続不動産を売却予定・売却を検討中

  • 取得費が不明、または低くなりそう

  • 相続から4年以内に売却を考えている

➡ 特例を使えるかどうかで、
納税額に大きな差が出るケースもあります。


よくある注意点

特例は自動では使えません

  • 確定申告が必要

  • 書類の準備が必要

他の特例との併用

  • 空き家の3,000万円特別控除など

  • 併用の可否はケースごとに確認が必要


まとめ|相続不動産の売却は「早めの確認」が大切

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例は、
相続税を支払った方にとって非常に有利な制度です。

ただし、

  • 期限の制限

  • 書類の有無

  • 他の特例との関係

を誤ると、本来軽減できた税金を支払うことになる可能性もあります。


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